支援の記録 2025/09/08

姿勢が変わると、表情も変わる。

姿勢が変わると、表情も変わる。

課題装具を作成したいが療育センターとのつながりがなくなっている。

解決ハビリスで装具の作成を提案し、装具の作成をおこなった。 また学校用車いすは学校での作成を進め快適なものが完成した。

特別支援学校に通う、高校生のMちゃん。2歳のころにレット症候群と診断されました。
言葉での発語は見られないけれど、初めて会ったときに「なんて表情が豊かで、目がとてもきれいな子なんだろう」と思ったことを今でもよく覚えています。

Mちゃんは中学生のころからHABILISに通っていて、もう丸4年になります。今のMちゃんは、自分の力だけで起き上がることは難しくて、横になった状態からうつ伏せになれる程度。でも、通い始めたころはおうちで寝返りをして部屋の中をゴロゴロ移動して、行きたい場所に自分で行けていましたし、自力で起き上がって座る姿勢もとれていました。

機能的には落ちていくことが考えられる病気だからこそ、「少しでも出来ていたことをどうやったら保っていけるんだろう」と、私たちはいつも考えています。
Mちゃんは以前通っていた療育センターも現在はリハビリで通うこともなくなり、車いすや装具を新しく作ることなく過ごしていました。

HABILISでは車椅子や座位保持椅子、装具の制作ができます。普段の様子を見ている理学療法士が型取りやフィッティングにも立ち会うので、より日常の場面にあった車椅子や装具をつくることができます。製作途中のお試し期間も、普段の預かりの中で車椅子に座っているMちゃんの姿を見ることができ、長い時間乗っているときにどんな姿勢になるのか、日による差もわかります。だからこそ車椅子だけでなく体幹装具も作成し、他の姿勢も含めてMちゃんが快適にいられるものをご提案できました。
姿勢が安定して楽そうにしている様子や、心地よさそうな表情を見せてくれる瞬間に立ち会えると、私までわくわくしてしまいます。

以前の車椅子では、座っていると身体が傾いてしまって大変そうだったけれど、新しく身体に合わせて作った車椅子に変えたら、余計な力が入らなくなって、膝から下をよく動かして過ごせるようになりました。その様子がまるで「楽しいよ!」と言っているみたいで、本当にうれしくなります。

Mちゃんのように、出来ていたことが難しくなっても、活動やモノづくりを通して過ごしやすくなるお手伝いができることは、私たちにとっての喜びです。姿勢の選択肢が増えることは身体を楽にするだけじゃなくて、生活の質を大きく上げていくことにつながるから。

だから、私たちの支援を通してMちゃんのように「嬉しそうに座っている姿」をもっとたくさんの子どもたちと見られるようになったらいいなと心から思っています。

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